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2019年卒の学生が日々の学びや経験をアウトプットするブログ。

流行をつくる人になりたいという話

 

こんにちは、かず(@kazu_1247))です。

 

東京画廊社長の山本豊津さんの記事を読んで「流行を作る人になりたいなー」って思ったので、ここでの学びをアウトプットしていきます。

 

 

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アートに高値がつくメカニズム

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まず最初に、「なんでアートってなんであんなに高値がつくの?」って思ったことありませんか。

 

僕も思っていたのですが、これを読んでなるほどなーって思ったのでこれについて書きますね。

 

商品の価値は、「使用価値」と「交換価値」の2つに分けて考えることができます。

 


山本さんは、アートに高値がつくメカニズムを理解する上で、商品の価値を二つに分けています。

 

使用価値とは、商品そのものが使われることで生まれる価値のことです。例えば、ノートや鉛筆は文字を記録することで、野菜や肉は食べることが価値となります。

 

交換価値とは、ある商品と他の商品を交換するときに発生する価値のことです。現在は貨幣と交換することがほとんどなので、その交換価値が「価格」となります。

 

そして、使用価値が低いものこそ交換価値が高くなるといいます。

 

商品の需要が高まると、その商品は値上がりします。しかし、価格が上がっても、その商品の使用価値が上がるわけではありません。

 

安価な鉛筆でも高価な鉛筆でも、文字を記録するという使用価値には変わりありません。

 

つまり、変動するのは交換価値であるということです。

 

例えば、ノートや食品は生活必需品であり、いくら需給の関係があるとはいえ、生活に欠かせないものは大量生産されるので、価格はある程度抑えられます。

 

一方で、絵画などのアート作品は鑑賞するものですから、使用価値はほとんどありません。使用価値が低いため大量生産もされません。そして、作品は基本的には一点ものです。

 

そして、一点ものを欲しい人が複数いれば、自分が入手できる確率が下がるため、入手しようと競合して高い金額を提示し、価格が上がっていきます。

 

すなわち、交換価値が高くなるのです。

 

これが、アート作品に高値がつく基本的なメカニズムです。

 

流行を作っている人は、歴史の中で自分の立ち位置を能動的に示す作品を作り、自分で価値を生み出している

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次に、タイトルにあるように「流行をつくる人になりたい」って思った話です。

 

これに関わる話で、最近、僕は「アート」とか「美意識」、「美的感覚」って大切だと思うんです。

 

なぜかというと、「ロジックには限界がある」と思うからです。

 

たしかに、ロジックはとても大切です。

 

でも、ロジックだけで証明できない現象ってこの世のなかにたくさんあると思います。

 

特に、これから先のことがロジックで証明できたら、その方法さえ身につければ誰でも、その現象を予測できてしまいますよね。

 

そこで、ロジックに加えて、そこから飛躍した「感性」ってのも大事だと思ったんです。




まず、ロジックそのものが不確実なものです。なぜなら、ロジックは立場によって変わるからです。

 

 

山本さんは、ロジックでさえ不確実なものだといいます。

 

それは、ロジックは立場によって変わるからだといいます。

 

例えば、日本で通用するロジックがそのまま中国で通用するとは限りません。純粋に正しいロジックは、数学と物理学くらいでだといいます。

 

「アート」ってビジネスでは役立たないと思うかもしれませんが、山本さんは、マーケティングなどに役に立つといいます。

 

私が勝手に考えているのですが、マーケティングには「ポジティブマーケティング」と「ネガティブマーケティング」の2種類があり、アートの世界ではとくに、やってはいけないのがネガティブマーケティングです。

 

 

ネガティブマーケティングとは「こういう絵を描けば売れる」と、売れそうなものを追いかけて作品を作ることです。

 

それに対して、ポジティブマーケティングは、歴史の中で自分の立ち位置を能動的に示す作品を作り、自分で価値を生み出すことです。

 

つまり、流行に乗るのではなくて、自分で流行や歴史を作れということです。

 

セルフブランディングってやつですね。

 

流行を作る人になるためには、「歴史の中で自分の立ち位置を能動的に示す作品を作り、自分で価値を生み出せ!」と言うことです。

 

山本さんは、日本ではネガティブマーケティングがほとんどだといいます。

 

では、流行を追いかけるほうに回るとどうなるか。一見、たくさん売れるように思えますが、競合が乱立するため価格競争になり、どの会社の商品も、価格が安いほうへどんどん流れてしまいます。

でも本当はそうではなく、価格を高いほうへもっていくことで、サービスの価値を上げなければいけません。そしてそれが、日本社会の価値を上げることにもつながります。

 

なるほど、価格競争で安くなるのか高くなるのかがその境界だということですね。

 

ところで、流行を作る人に見られる特徴の「歴史の中で自分の立ち位置を能動的に示す作品を作り、自分で価値を生み出すこと」って簡単なことじゃないですよね。

 

落合陽一さんが言う5つのポイント

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このヒントになりそうなことを、メディアアーティストの落合陽一さんが言っていました。

 

それは、「その新しい価値が今の世界にある価値を変えていく理由に文脈がつくか」「それに対してどれくらい造詣が深いか」が大切だと言います。

 

ここでいう「文脈」とは、オリジナリティの説明のことで、おおむね次の5つの問いに落とし込むことができます。

 

・それによって誰が幸せになるのか。
・なぜ、いまその問題なのか。なぜ、先人たちはそれができなかったのか。
・過去の何を受け継いでそのアイディアに到達したのか。
・どこに行けばそれができるか。
・実現のためのスキルはほかの人が到達しにくいものか。

 

この5つにまともに答えられることができれば、そのテーマには価値があると落合さんは言います。

 

これを説明できれば、文脈で語れる=有用性を言語化できるということであり、他人にも共有可能な価値になる可能性があります。

 

ここでは、

 

・なぜ、いまその問題なのか。なぜ、先人たちはそれができなかったのか。
・過去の何を受け継いでそのアイディアに到達したのか。

 

このあたりが、山本さんがいうポジティブマーケティングにおける「歴史の中で自分の立ち位置を能動的に示す」ってところに関わってきそうですね。

 

この5つのポイントについては、以下の記事にもう少し詳しく書いてあります。

 

 

kazu-k.hatenablog.com

 

 

流行を作りだす人になるために、ポジティブマーケティング、つまり、「歴史の中で自分の立ち位置を能動的に示す作品を作り、自分で価値を生み出すこと」を意識していきと思いました。

 

そして、それを具体的に考えるために、落合さんの5つのポイントを考えていきたです。

 

 

Written by かず

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相互依存で成り立つ社会【『繁栄を読んで』】

 
 
こんにちは、かず(@kazu_1247)です。
 
今日は、マット・リドレー著の『繁栄(上)』の1章を読んだアウトプットです。
 

 

繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(上)

繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(上)

 

 

 
この本は、ザッカーバーグのおすすめ書の一つなので読んでいるところです。
 
 

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 私たちは、ルイ14世よりも多くの人を意のままにしている  

 

あなたの「ため」に働いている大勢の人の一人一人もまた、同じように単調な仕事をしており、それぞれが一つのものを生み出している。それが「仕事(ジョブ)」と言う言葉の意味するところ、つまりあなたが労働時間を注ぎ込む、単純化された単一的生産だ。
 
 
太陽王ルイ14世は、毎晩、金や銀の皿で出される40の皿の中から好きな料理を選んで食べていたそうです。
それは、4988人ががりで準備していました。彼は豊かでした。ほかの人々の労働を消費しているからです。
 
では、僕たちはどうでしょうか。
 
スーパーに行けば、40以上もの食品があるし、街にはたくさんのレストランがあります。
チケットを買えば、電車でも飛行機でも移動できます。近くのドラッグストアに行けば、いくつもの種類の薬が手に入ります。
 
著者が伝えたいことは、「僕たちは、4988人以上の召使いよりも多くの人を意のままできている」ということです。
 
彼らはみな、それとは知らずに自分のために働いてるのです。これが、相互依存だということです。
 
出費と引き換えに、彼らは労働や知識を、まさに欲しい時に与えてくれます。ルイ14世と同じかそれ以上、豊かなのかもしれません。
 
 

 

一つのものを生産し、多くのものを消費する私たち

 

複数の仕事で稼いでいる人でさえ、二つか三つの兼業がせいぜいだ。だが、彼らもそれぞれ、何百、何千と言うものを消費する。これが現代生活の特徴であり、高い生活水準の定義そのものでもある。多様な消費と単純化された生産。一つのものを作り、多くのものを使う。それとは対照的に、自給自足の農家、あるいはそこで働いてる自給自足の小作農や、その先駆けである狩猟採集民は、多様な生産と単純な消費を特徴とする。自分の食料、衣服、娯楽など、彼らは一つのものだけではなく、多数のものを生産する。
 
 
狩猟採集民族と僕たちを「生産と消費」について考えると、対照的だということがわかります。
 
著者は自給自足イコール貧困だといいます。
 
つまり、自分の必要とするサービスを買えるだけの値段で自分の時間を売れなければ貧しく、必要とするサービスだけでなく望むサービスまで手に入る余裕があれば豊かだといえます。
 
 

相互依存

 

これまでずっと、繁栄や成長は、自給自足から相互依存への移行と同義語だった。それは家族を、骨が折れて時間がかかる多様な生産の単位から、専門家した生産の爆発的増加によってまかなわれる楽で早くて多様な消費の単位へと変えることなのだ。
 
 
専門家によって知識が積み重ねられ、そのおかげで私たち一人一人が生産するものが減り、多くの種類のものを消費できようになりました。
 
これが、人間の歴史の中心をなす物語だと著者は言います。
 
イノベーションは世界を変えるが、それはイノベーションが労働の分割を進めるのを助け、時間の分割を促すからです。
 
 

幸福について 

 

豊かな人は貧しい人よりも幸せで、豊かな国の人の方が貧しい国の人よりも幸せであり、人は豊かになるにつれて幸せになる。
 
金持ちになるのは、より幸せになるための唯一の道ではないし、最善の道ですらない。社会的・政治的解放のほうがはるかに効果的だ政治学者のロナルドイングルハートは言う。つまり、自分のライフスタイルにまつわる選択(どこに住み、誰と結婚し、自分のセクシャリティをどう表現するか、など)を自由にできる社会に暮らすことから、幸せの度合いが大きく増える。ルート・ヴィーンホーフェンは、こう言っている。「国家が個人化すればするほど、国民は人生を楽しむ」
 
 
お金以外の条件が同じであれば、たしかにお金があるほうが幸せに感じると思います。お金は結局のところ、価値の保存であるし、それは他者との信頼の証だといえます。
 
ただ、その指標よりも、「自分が選択できる自由度」のほうが幸せの度合いに影響してくるのではないでしょうか。
 
ちなみに、人間にはかなり安定した幸福の水準があって、有頂天になってもひどく落ち込んでも、やがてその水準に戻ることが、心理学の研究から分かっているといいます。
 
百万年に及ぶ自然淘汰のおかげで、人間の本質は、足ることを知ることよりも、子供を育てて成功を収めさせるという野心を抱くように形作られているそうです。
 
人間はありがたみを感じるのではなく、欲望を持つようにプログラムされていると著者はいいます。
 
 
 
 
今日はここで終わりにします。
 
それではまた。
 
 
 
Written by かず 
 
 
 
 
 
 

意思を強くするために選択肢を減らすこと【『QUEST』を読んで】

 

こんにちは。

 

いま、『QUEST』という本を読んでいるので、そこで学んだことを読みながら書いていきます。

今日の学びは、

 

・意思の強い人は「選択肢を少なく」していること

・先送りしようがないほど、小さな行動を考えること

・うまくいっていない時は、どこの階層がうまくいっていないかを把握すること

 

です。

 

 

QUEST 結果を勝ち取る力 (Sanctuary books)

QUEST 結果を勝ち取る力 (Sanctuary books)

 

 

意思が強い人は、「選択肢を少なく」している

 

私たちの脳の中には、理性の脳トカゲの脳があるといいます。

 

理性の脳は「思考、判断、編集」などの知的活動ができますが、トカゲの脳は目の前で起こった刺激に対してただ反応することしかできません。

 

疲れてる時に行き違いがあったり、大事なことを忘れたり、「ちょっとした面倒なこと」が起きただけで急に感情的になったり、誤った決断をしたり、無駄な行動を繰り返したりする。

 

これは理性の方が停止して、トカゲの脳が活性化している状態だと言えます。

 

トカゲの脳を起こさないためには、一定以上の「自制心」が必要です。

 

自制心はいわば「脳の体力」のようなもので、1日の量に限りがあります。

 

量があるので使えば減ります。

 

自制心が消耗するのは、何かを「選択する時」だといいます。

 

一日の中で、何かを選択する回数が多すぎるとすぐに自制心は消耗されてしまいます。

 

そこで、自制心を保つためには、日常で選択する回数を減らせばよいということになります。

 

意思が強く見える人は、実は「選択肢を減らす」ことに長けているだけだといいます。

 

自分は今、何をやるべきで、何をやるべきではないか、何をしたいか、何をしたくないか、その瞬間瞬間に判断する準備ができているのです。

 

2ちゃんねるの生みの親であるひろゆきさんも同じようなこと言っていたのを思い出しました。

 

例えば、レストランでは一番安いメニューをまずは選び、それが嫌だったら次に安いメニューを選ぶ。このように、「こういう時は、こうしておこう」と自分の中でルールを決めておけば、日常での選択肢が減らせるのではと思いました。

 

 

こんなふうに、どんな場面でもこうするを瞬時に判断できるのは、人生を有利に進めていく上でとても大事なことだといいます。

 

 

先送りしようがないほど、小さな行動を考える

 

目の前の「やらなきゃ」をどのように捉えればよいのでしょうか。

どうすれば「惰性のモード」ではなく「意思のモード」にできるのでしょうか。

 

それは、「次にやることをはっきりした状態にしている」ことです。

 

この場合のはっきりした状態というのは、

「簡単」で「分かりやすく」

するということです。

 

例えば、「ジョギングをする」よりも「明日ベッドから出たらジョギングウェアに着替える」と表現した方がすぐにイメージができてその行動に移りやすくなるでしょう。

 

また「報告書を作成する」というよりも「”報告書”というフォルダーの中にある前回のテンプレートを開く」や「報告書のテーマをとりあえず1行書く」と表現した方が自分に対して親切です。

 

このように、やるべきことを細く分解し、最初に何をするのかを分かりやすくしておくことが重要みたいですね。

 

どこの階層がうまくいっていないかを把握しておく

 

「やろう」「やらなきゃ」には優先順位もあると言います。

 

 

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1番目は、「健康状態」を正常にすることです。

2番目は、 「感情の状態」を正常にすることです。

3番目は、「人間関係」を正常にすることです。

4番目は、「時間の使い方」を改善することです。

5番目は、「仕事・家庭」を改善することです。

6番目は、「家計」を改善することです。

7番目は、「自己実現と社会貢献」です。

 

このように「やろう」「やらなきゃ」と思うことは、下の階層にあることほど優先してやるべきだといいます。

 

なぜなら、下の階層の状態によってそれより上のすべての階層が影響を受けるからです。

 

仕事で結果を出そうにも、寝不足で健康状態が良くなかったり、恋人とうまくいっていないと、生産性が下がることは感覚的にもわかることでしょう。

 

何かがうまくいかない時、その下の階層を見直してみると、もしかしたら新しい気づきがあるのかもしれません。

 

だからこそ、下の階層に気を遣うことはとても大事だと思います。

 

 

 

今回はこれで終わりにします。

 

僕は、日常でのマイルールを設定することで、余計な選択肢を減らしていこうと思いました。

 

とりあえず、まだ先だけど次回の美容院はすでにスケジュールにぶち込みました。

いつも「いつ髪切ろうかな?そろそろかな?空いている日はいつだ?」とか考えたりする時間や労力が無駄だと思っていたので。

 

それではまた。

 

Written by かず(@kazu_1247

 




「世界を変える」と「楽しいからやっている」の両方を持つ【『NEW ELITE』を読んで】

 
こんにちは、かず(@kazu_1247)です。
 
今日は、『NEW ELITE』(ピョートル・フェリクス・グジバチ著)のアウトプットです。
 
これは一部なので、また別記事でも書いていきます。
 

 

ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち

ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち

 

 

これからの時代をリードする人たちは「世界を変える」「楽しいからやっている」というモチベーションを持っている。

 
日本人にとってエリートとは、「有名大学を卒業し、一部上場の大手企業に就職し、順調に出世コースに乗っている人」と言うイメージがあるようです。でも大手企業に就職しても、入社五年目くらいにコアメンバーに選ばれるかどうかで、エリート/ノンエリートの選別がなされてしまう。これが現実です。
「お金」という資本を使ってビジネスをする資本家と、労働によって「お金」と言う対価を得る労働者。この両者によって成立するのが資本主義です。資本主義社会では、大きな資本を持つ資本家が力を持ち、より多くのサラリーを得る労働者がエリートとされます。大企業の経営者や大企業に勤務するサラリーマンが成功者になるわけです。けれども、もはやお金は人々が価値をやり取りする手段の1つに過ぎません。お金を持っていなくても、SNSで多くの人がつながれば、そのつながりをもとにビジネスを起こすことも可能です。現に、大資本から外れたところで、魅力的なビジネスがたくさん生まれています。つまり、すでに資本主義社会は終焉を迎え、ポスト資本主義社会が到来しつつあると言うこと。これからの時代をリードする人は、ポスト資本主義の世界の仕組みを作る人たちです。
 

 

じゃあ、どうやってポスト資本主義社会を作る人たちになるのか?ってところですよね。
 
ピョートルさんはそういった人たちに共通することがあると言います。
 
彼らは、新しい価値をどんどん創造しています。みんな0から1を生み出すという意味では同じ立ち位置で仕事をしています。彼らは世界を自発的に変えようとしています。世界を変えるための方法は様々ですが、「面白いからやっている」「やりたいから勝手にやっているだけ」「自分がやらなければならない」と言うスタンスは共通しています。今世界に影響与え世界を変えようとしているGoogleFacebookなどの企業を見ると、「世界を変える」と言う大義名分と「楽しいからやっている」というモチベーションが両立しています。
 

 

「世界を変える」「楽しいからやっている」というモチベーションが共通してあるようです。

 
僕も、これはとても大事だと思います。
 
特に「楽しいからやっている」は生産性にも影響してくるし、ワークアズライフの働き方として必要だと思います。
 
「世界を変える」というのは、たしかに大事だと思いますが、最初はそこまで大きな規模で考えなくても良いとも思います。
 
個人的には、最初は「自分と自分の好きな人たちが笑顔で暮らす」くらいの小さなところから始まってもよいと思います。僕にとって、好きな人の笑顔を見るだけで幸せですし、その類の部分が満たされていると仕事が進む感じがしています。僕は、世界をこう変えたいという想いはあるのですが、まだ抽象的すぎるし、じゃあどうやって変えるの?って段階にはありません。そこを具体的にしていきたいし、常に考えていきたいです。
 
そして、ピョートルさんの会社では、接するビジネスパーソンを5つに分類しているようです。
 
僕の会社では、接しているビジネスパーソンを5つの層に分類しています。
 
変革層(社会に魔法をかけ、変革を起こす影響力を実際に持っている)
 
実践層(「こうしたら変わるかな」「やっぱりこうしよう」という実験と工夫を繰り返し実践している)
 
変えたい層(「変えなきゃ」「どうしたら変えられるのかな?」と思いつつも実行力と勇気が足りない)
 
気づいた層(「このままじゃダメだ」「でもGoogleみたいにはなれない」などと、課題を自覚しつつも、半ば諦めていて行動力も低い
 
ゆでカエル層(現状で満足していて、変化の必要性に気がついていない)
 
僕は、変えたい世界がぼんやりとあるのですが、それが具体的、強烈にイメージできていません。そして、実行力も圧倒的に足りません。それを実現できるようなスキルをつけたり、経験をしていきます。
 
その上で、ピョートルさんは、「変化」についてもこのように述べいます。
 
変化は突然やってくる。次の可能性に備えておこう。僕が言いたいのは、自分が今当たり前だと思っている世界は、全然当たり前ではないと言うことです。家族が離れ離れになってしまうかもしれないし、会社がずっと安泰とは限らないし、国や地域社会が崩壊してしまうことだってあるのです。変化は突然やってきます。僕たちはそうした変化を止めることも、避けることもできません。だからこそ変化を受け入れ、変化を乗りこなし、変化を楽しむ必要があるのです。変わること。変わり続けること。そのためには、常に次の可能性に備えておくことです。変わる前提で動いている人は、何か想定外のことが起こった時も柔軟に対応できます。変化することにはリスクが伴います。でも、変わらないこともリスクなのです。今の環境が永遠に続くというのは幻想でしかありません。だからこそ、皆さん自身が変わる準備をしておく必要があるのです。
 
 
歴史を振り返ると、さまざまなことが起きています。その、どの時代においても、「なんだか、最近は変わってきたね」と言う人たちと、「ようやく、変わってきたね」と言う人たちがいると思います。後者は、自分たちが世界を変えていると自負している人たちです。だから、変化に柔軟に対応するという概念ではなく、自らが世界に変化をもたらしているのです。
 
ただ、現代は急速なテクノロジーの発展によって、その変化のスピードがとてつもなく早くなっていると思います。だから、数年後に世界がどうなっているのかを分かっている人はいないと思います。
 
さらに、ピョートルさんはこう言います。
 
 
社会を見渡せば、既存のコースはどんどん色あせています。IT業界を見ると、DEC、コンパックなど、かつて成功した企業が姿を消しています。まさに栄枯盛衰です。一方で、現在成功して企業を見ると業界内で戦っている企業ではなく、「新しく業界を作ろうとしている企業」であることに気づきます。GoogleFacebookUberといった企業です。最も成長してる企業は、新しい業界を作り、競争がない市場でナンバーワンになっています。
 
 
ここで、伝説の起業家・投資家であるピーター・ティールさんも、競争をすればするほど、得るものは小さくなっていき、重要度も下がる」と言ってたのを思い出しました。
 
これは、企業や業界だけの話ではなく、個人のキャリアにおいても大切だとピョートルさんは述べています。
 
 
これをキャリアに置き換えて考えてみましょう。会社内での出世競争に価値があるのは、たまたま会社が安定して存続しているから。そうやって培ったキャリアは、業界や会社がなくなれば、たちまち効力を失います。一方、自分にしかできない仕事を作り出し、新規事業や社内企業など成功している人たちは、会社と言う枠組みを超えて活躍できる人材です。
 
 
会社という枠組みも、幻想であるということですね。
 
会社という枠組みの中では独自のルールがあり、それに基づいて仕事をするのですが、その上で自分のやりたいことをやればいいと思います。
社外でも、会社と関係あるなしに仕事をしていいと思います。それが、少なからず会社での仕事に活きてくることもあると思います。これは、個人のキャパシティによるのですが、だからこそ僕は自分のキャパシティを広げたいと思っています。
 
 
今回はこのへんで終わりにします。
 
後日、他の部分は別記事でアウトプットしていきます。
 

 

ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち

ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち

 

 

Written by かず

 

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『ピクサー流 創造するちから』を読んで

 

こんにちは、かず(@kazu_1247)です。

 

NewsPicksで取り上げられていた『起業家8人の愛読書』から、ザッカーバーグの愛読書20冊を読み進めていこうと思います。

 

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その中の、今回はエド・キャットムル著『ピクサー流 創造するちから』です。

 

 

ピクサー流 創造するちから――小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法

ピクサー流 創造するちから――小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法

 

 

 

何回かに分けてアウトプットをしていきます。

 

 

ピクサー流 創造するちから

 

今回の学んだことはざっくり以下のことである。



・全ての作品は駄作から始まる

・駄作を駄作でなくするためのブレイントラスト

・人とその人のアイデアはイコールではない

・本音で語り合える環境こそ、いいものを作れる唯一の方法

・グッド・ノート(良い指摘)

 



作品は初期段階においてどれも「駄作」である

それでもピクサーの創造的プロセスにとって率直さほど重要なものはない。それは、どの映画も、作り始めは目も当てられないほどの駄作だからだ。乱暴な言い方だが、私はよくそう言っている。オブラートに包んだら、初期段階の作品が実際にいかにひどいかが伝わらない。謙遜で言っているのではない。ピクサー映画は最初はつまらない。それは面白くする、つまり「駄作を駄作でなくする」のがブレイントラストの仕事だ。(p130)

 

 

エドは、ピクサーの映画も、初期段階では駄作であると述べている。このことは、映画に限らず、私たちの作り出す作品が、初期段階では駄作でも良いということを認めてくれる。しかし、ここで大事なのが、仲間とともに、それらをどのように最高の作品に作り上げていくのかということだろう。ピクサーでは、ブレンイントレスト」が重要な役割を担っている。

 

 

駄作でなくするためのブレイントラスト

ブレイントラストとは、卓越した作品作りに向けて、妥協を一切排除するための仕組みだ。スタッフが忌憚なく話し合いをするための要となる制度で、およそ数カ月ごとに集まり、制作中の作品を評価する。その仕組みはいたってシンプルだ。賢く熱意あふれるスタッフを一同に集め、問題の発見と解決と言う課題を与え、率直に話し合うよう促す。正直になることが義務のように感じられる人は、率直さを求められると多少気が楽になる。率直な意見を述べるかどうかを選ぶことができ、実際に発言すると、本音である場合が多い。ブレイントラストはピクサーで最も重要な伝統の1つだ。絶対確実な仕組みではない。時には率直になることの難しさが際立つだけの場合もある。だが、うまくいったときの成果には驚くべきものがある。ブレイントラストは制作現場のムードまで変えてしまうのだ。(p126)

 

 

エドは、より良い作品を作り上げるために「率直さ」を大切にしている。また、本書の中で「率直さ」と「正直さ」を分けて考えている。「率直さ」は「正直さ」よりも道徳的な意味合いが小さい。本当のことを言うというだけでなく、あけすけなさや抑制のなさも表している。作品を作りあげていく過程で、感じたことを、感じたままに述べていくことだ。

 

 

イデアと人は別物である

それでも、波風が立たないとは限らない。当然、どの監督も作品を褒められる方が嬉しいに決まっている。そこでブレイントラストは、明らかに欠点があり練り直しが必要だと言われる苦痛を最小化するように考えられている。監督が自己防御に走る事はめったにない。自分の権限を振りかざす人や、ああしろこうしろと言う人がいないからだ。作り手ではなく、作品そのものが精査される。この原則を理解させるのはなかなか難しいが、非常に重要だ。人とその人のアイデアは別物だ。アイデアを自分のことのように考えてしまう人は、アイデアを批判されるとむっとする。健全なフィードバック体制を築くには、そのイコールの関係を排除する必要がある。人ではなく、問題を見るようにするのだ。(p135)




この考えは、非常に重要だろう。メンバーとともに作品を作り上げていく過程で、考えるべきことは作品そのものであるからだ。メンバー全員が、作品自体に目を向け、それに対して率直な意見を出していくことが重要なのだろう。アイディアを批判されたからといって、その人自身が批判されたということではないことを、全員が認識する必要がある。この認識がなければ、率直な意見を出し合えないからである。




本音で語れる環境こそ、いいものをつくる唯一の方法である

大勢の人を数ヶ月に1度集め、率直な話し合いをするだけで自動的に会社の病が治ると思うのは間違いだ。第一に、どんな手段でも一定の信頼関係を築き、本当に率直に話せるようになり、反撃を恐れずに危惧や批判を表明できるようになり、グッドノートの言葉遣いを覚えるまでには時間がかかる。第二に、どんなに経験豊富なブレイントラストでも、その基本理念を理解していない人、批評を攻撃と受け取る人、フィードバックを咀嚼しリセットしてやり直す能力のない人を助けることができない。第3に、後の章にも取り上げるが、ブレイントラストは時とともに進化する。一度設置したら後はほったらかしでいいと言うものではない。優秀で寛大なメンバーを揃えたとしても、問題はいくらでも起こりうる。メンバー間、部門間の力学も変化する。だからブレイントラストを機能させるためには、目を光らせ、必要な調整をしながら守り続けるしかない。(p149)

 

 

やはり、信頼関係は非常に大切である。これは、チームとして根底にある要素だろう。信頼関係がなければ、相手を気にして率直な意見を述べることができない。いいものを作りあげていく中で、信頼関係がなければ、本質的ではない部分が邪魔をする可能性がある。

また、個人としては、批評を攻撃と受け取らないこと、フィードバックをしっかり咀嚼してリセットすることも意識しておきたい。

 

 

「グッド・ノート」をする

ピクサー創業したての頃、ジョン、アンドリュー、ピート、ジョーは互いに約束をした。何があっても本音で話そう。率直なフィードバックがいかに重要で貴重なものであり、それがなかったら良い映画が作れないことを知っていたからだ。ピクサーでは、当時も今もそのような建設的な批評を「グッド・ノート(良い指摘)」と呼んでいる。悪いところ、抜けている点、わかりにくい点、意味をなさないところを指摘するのがグッドノートだ。まだ問題を流せる段階でタイムリーに示す。要求事項は含まれない。修正案がある場合でもそれはあくまで1つの可能性として示されるだけで、指示ではない。ただし、グッドノートは何よりも具体的である必要がある。「身悶えるするほど退屈」はグッド・ノートとは言えない。

どんな指摘をするにしても、相手を考えさせることが大事だと常に思っています。『あの子に宿題をやり直したくさせるにはどうしたらいいか』いうふうに。『このシーンの脚本がイマイチ』と言う代わりに『見終わった観客にあのセリフはよかったねと言ってもらいたくない?』と言う。『これがやりたいんじゃない?やってよ!』って。(p148)

 

グッド・ノートは大切だと思う。建設的な批評である。批評すると同時に建設することだと思う。壊しながら建てている。ただ批評するだけで終わらせないことは意識していきたい。

 

 

ピクサー流 創造するちから――小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法

ピクサー流 創造するちから――小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法

 

 

 

今回は以上です。

 

また読み進めた時に、その分のアウトプットをしていきます。

 

Written by かず

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『デジタルネイチャー(1章)』を読んで

 

こんにちは、かず(@kazu_1247)です。

 

今回は、『デジタルネイチャー』1章のアウトプットをします。

 

デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂

デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂

 

 

第1章 デジタルネイチャーとは何か

ーオーディオビジュアルの発明、量子化、デジタル計算機、そして計算機自然、デジタルネイチャーへ

 

 

近代とはそもそも産業革命(技術)が資本主義(経済的イデオロギー)を発展させ、民主主義(政治的イデオロギー)を下支えした結果として成立したものだ。つまり、本書では、イデオロギーは技術の発展の結果成立するという立場を取る。(p41)

 

歴史を動かしてきたのはテクノロジーの発展だと思うので、僕も、イデオロギーはテクノロジーの産物だと思います。政治における決定というのは、あくまで守りの決定だと思います。一方で、内側をえぐるように変えていくのが、テクノロジーです。この両者が、お互いを潰すことなく作用していけばいいと思います。

 

政治での改革、ひいては民主主義そのものが難しくなっている背景には、テクノロジーの急速な発展があげられると思います。

例えば、政治的な決定を下す側の人間が、インターネットについてどれほどの理解があるのでしょうか。政治家だけでなく、有権者も今何が起きているのか正確には把握できません。それは、テクノロジーによって、社会や経済の変化するスピードが以前と比べものにならないくらいに加速しているからです。世界で何が起きているのか、蓄積され、分析されるべく情報量は爆発的に増加しています。

 

革新的なテクノロジーを発明するが、ビジネスでの成功を逸してしまうことも多かった。こういった彼のいくつかの活動は、今日においても「発明家」というよりも、「メディアアーティスト」と呼ぶのがふさわしいものもあるだろう。(p42) 

 

テクノロジーによる<近代>を考えるために、落合さんが取りあげる人物にトーマス・エジソンヘンリー・フォードがいます。

 

エジソンの多くの「発明」(あまりに未来的でビジネスチャンスに繋がることは多くなかったが)とフォードの「量産」。この両者が絡みあうことによって、マス(大衆)という概念が生まれ、デザインという発想が生まれたと言います。エジソンの発明が、フォードの生産形式によって、アートからデザインに落とし込まれました。

 

それから100年が経過し、私たちの社会は、今もなお<近代>の制約の中にある。我々の身の回りにある製品は、性能こそ向上しているが、道具としての本質的価値は、当時からほとんど変わっていない。(p51)

 

自動車は動力源などが変化した側面もあるが、本質的には変化していないし、ビジュアルとオーディオの発生装置も、映画やテレビ、スマホにおいて依然として不変です。これらは、現実と仮想が画面というフレームによって境界付けられている点で共通しているからです。

 

この点において、エジソン=フォード境界は、現代の製品にも継承されているといえます。

 

テクノロジーによる<近代>の定義ーー「エジソン=フォード境界」を乗り越えうる技術は、近年、次々と現れている。それはデジタルネイチャーの実現を促すキータームでもあるのだが、その中でも特に重要になる概念が、「体験の自動化・三次元化」と「生産の個別化」だ。(p52)

 

エジソン=フォード境界が現代の製品にも継承されている中でも、それを乗り越えうる技術は現れ始めていると言います。

 

「体験の自動化・三次元化」とは、コミュニケーションにフレームのある二次メディアを用いない手法や技術のことです。例えば、自動運転やVRグラスなどがあげられます。近代的なフレームを対象にした体験や、人間が操作の主体であることを前提としていないという点で、エジソン=フォード境界を超えようとしています。

 

また、VRやMR(ミックスドリアリティ)、空間ホログラムは、個を超越する可能性を持っています。ここで行われるコミュニケーションの対象は、近代的な個でなく、人間の感覚解像度に近しい自動生成された人格であるからです。これによって、マス伝達によるコミュニケーションは脱構築されていきます。

 

「生産の個別化」とは、フォード以来の大量生産ラインを経由しない、個人化・個別化された製造技術のことです。近年では、個人用にカスタマイズされた義手や、バイオ3Dプリンタ技術による人口臓器の生成に注目が集まっています。

 

これに関しては、人間社会でも同じことが言えると言います。これまで、人間を近代以降の「教育」によって直方体体型に揃える発想で社会を作っていきました。しかし、コンピューターが全体管理や個別最適化を行えるシステムが現れたことで、個人を画一化せずとも多様性が保てるようになりました。

<近代>の先にある、<人間>という制約から自由になった社会、それはある面においては近代成立以前、つまり、<人間>という概念が現れる前の社会に近いかもしれない。もちろん、<人間>という概念は近代の産物である。(p55)

 

そして、<人間>という概念から解放された世界では、江戸の都市のあり方が参考になると落合さんは言います。

 

江戸の街は、ごみの量が非常に少なかったと言われており、それを可能にしたのが、近代以前の多様性です。職業が緻密に細分化され、不要物の処理系統や、二次流通も年月を経て最適化されていました。「ごみ」という単一の概念にまとめて、燃やしたり、埋めることは、近代以降の合理化の発想です。

 

近代は「人間」という概念を発明し、産業革命に合わせ、産業の要請から、人々に職業を与えてきました。そこでは、人々を画一化(ノーマライズすることで、個体能力のばらつきによるコミュニケーションや前提知識などの非効率を乗り越え、生産力を最大化していました。

 

しかし、現在はテクノロジーの進化によって、低いコストで個人化(パーソナライズ)することができます。それはつまり、前近代的な多様性が維持されたまま、それと同時に全体が効率化された社会です。落合さんは、これがコンピュテーショナルな価値の算定と交換、環境に合わせた最適化問題解決によって初めて可能になると言います。

 

 

デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂

デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂

 

 

 

今回は以上です。

 

1章は、他にも「 AI + BI型 と AI + VC型 に分化する社会」や「タイムマネジメントからストレスマネジメントの時代へ」といったトピックもあり、これについては後日、別記事で書いていきます。

 

6章のアウトプットは、こちら

 

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チャレンジ童貞にならない【『ポスト平成のキャリア戦略』を読んで】

 

こんにちは、かず(kazu_1247)です。

 

今回は、『ポスト平成のキャリア戦略』(塩野誠、佐々木紀彦 著)を読んで学んだこと、考えたことを書いていきます。

 

 

ポスト平成のキャリア戦略 (NewsPicks Book)

ポスト平成のキャリア戦略 (NewsPicks Book)

 

 

 

テーマは以下の三つです。

 

・20代は私淑せよ
・チャレンジ童貞が増えている
・コーチャブルか否か




・20代は私淑せよ

 

佐々木:20代はとにかくプライドを蹴散らされて、新しく生まれ変わる経験が必要だということですね。そこで、いろんな経験をしていって、失敗して這い上がっていくべきだと。

 

塩野:メッセージとしては、「一度、本当にリセットを考えた方がいいですよ」と「あなたは何者でもないですよ」ですね。あとは、誰かに私淑するのはいいと思います。

 

佐々木:師匠を作るんですね。

 

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ロールモデルを作るのはすごく良いと思います。ああなりたいな、と思う人です。会ったことがある人でも、会ったことがない人でもいいと思います。実在しない人でもいいと思います。

 

なぜロールモデルを持つ方が良いかというと、何かを判断する時にその人を参考にすることによって、自分が良い意味で楽になると思うからです。

 

何か決断する時、自分一人で悩んでいると、とても労力を使います。無意味に時間だけが過ぎ去っていくこともあります。そういう時に、あの人が同じ状況だったらどういう決断をするのだろう、と考えてみるのです。そして、それを基に行動してみるのです。こうすることで、実際に行動するまでの時間が早くなります。さらに、それは自分の理想の人物の決断や行動に近いと言えるので、自分でも納得のいく決断になるのではないのでしょうか。

 

僕は、不思議なことに、あの人のことを参考にしよう!って意識していなくても、何かを決める時に「あの人だったらどうすだろう」って自然と思い浮かんでくるんですね。僕も、誰かにそう思われる人物になりたいですね。

 

ちなみに、僕が中学1,2年の頃のロールモデルは『MAJOR』の主人公・茂野吾郎でした。僕は小学~高校までずっとサッカーをしていたのですが、茂野吾郎の生き方を単純に「かっけえ!」と思っていて、家で自主練する時にも吾郎の姿をイメージしてやっていました(笑)



 

・チャレンジ童貞が増えている

 

塩野:あれだけ就活生は三井物産三菱商事に入りたがるわけですが、就活生に「社長の名前を知っている?」と聞くと、誰も知らないのです。

 

佐々木:日本の人たちは、システムに就職しているわけですね。

 

塩野:そう。システムの一部になりたい。システムに組み込まれたいわけです。

 

・・・・・・

 

佐々木:私は、チャレンジや新しいことを過剰におそれる人を「チャレンジ童貞」と呼んでいますが、今は日本は「チャレンジ童貞」だらけです。

 

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パワーワードですね、チャレンジ童貞。はっとされます。

僕は、自分の人生を振り返ってみても、それほど大きなチャレンジはしていません。就活を機に、自分と向き合い、自分の理想の姿をイメージしつつあるので、これから大きくチャレンジしていきます。

 

まあ、日本に住んでいてチャレンジしないってことは、生物学的には普通のことだと思います。日本は本当に安全な国で、危機ってものが少ないし、自分から必死こいてアクションを起こす環境ではないからです。コンフォートゾーンからわざわざ抜け出して、危ない挑戦をしないのはそういういことも関係していると思います。

 

それでも、僕は、やはり自分の人生なので理想を追求していきたい。そこで、重要になるのが、自分のミッションを見つけることだと思います。自分の哲学というか、自分はこういうことを実現していきたいとか、そういうことだと思います。それを、自分の中に強烈に鮮明に持つことが重要だと思います。

 

それを実現させるために生きていくこと。

こう考えると、例えば、就活においては「内定」がゴールだなんて思いません。内定というのは、自分のミッションを実現させるための道の上に立っている会社に入社することだと思います。あくまで、それは道の上なのです。




・コーチャブルか否か



佐々木:(失敗で)折れる人とそうでない人の違いは何なのでしょうか。

 

塩野:起業家の例で言うと、必要条件と言えるのは、コーチャビリティ(Coachability : 指導可能)だと思います。つまり、いろんな人の意見やアドバイスをいったん受け止めて、何でも「イエス」と言うのではなく、自分に必要なものを咀嚼する能力です。

 コーチャブルである人間は、本質的な賢さを持っていて、情報の非対称性がある中で、自分にアドバイスをしてくれる人を利用できるのです。

 

佐々木:多くの人の教えを上手く吸い取れるので、どんどん成長していきます。

 

塩野:例えば、佐々木さんから部下の方を見て、その部下が教えたことから学べる人間かどうかということです。佐々木さんが言ったことを受け止めて、改善できるかどうかが、コーチャブルです。

 

佐々木:あまり、コーチャブルすぎると上司色に染まってしまいませんか?

 

塩野:でも、本当に頭がいい人は取捨選択していくので、「承りました」と言って、ちゃんと取捨選択しています。

 

佐々木:一方で、無駄にプライドが高くてすぐにシャットダウンしてしまう人もいまよね。

 

塩野:現状の20代で多いのはそのタイプです。20代でコーチャブルでない人は、経営者でも、ビジネスパーソンでも、研究者でも、その時点でもう伸びません。それはある意味、残酷な事実です。

 

佐々木:コーチャブルであるかどうかを妨げる要因は、プライド以外では知性ですか。

 

塩野:何と言っても、根拠のないプライドが大きいです。プライドの中には、「間違えた、と言われたくない」「知らないでしょ、と言われたくない」といったことも含まれてます。

 

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人からのアドバイスを全て受け入れたり、全てシャットダウンしたりするのではなく、必要な部分だけを自分に落としこんでいくことですね。

 

その過程で、根拠のないプライドは本当にいらないですよね。

 

知らないことや間違いはすぐに認めた方が、自分にとっても良いことだらけですし、チーム全体としても良いことです。

 

だって、「知らない」状態から「知る」状態になったのですから、どう考えてもプラスの動きです。でも、それができないのは、「そんなことも知らないのか」と周りに思われるかもしれないという、無意味なプライドですよね。それさえなくなれば、ぐんぐん成長していくのではと思います。

 

常に成長過程の自分であると認識して、余白素直さを持ち、上手く吸収していきたいですね。

 

 

ポスト平成のキャリア戦略 (NewsPicks Book)

ポスト平成のキャリア戦略 (NewsPicks Book)

 

 

 

今回は以上です。

 

それではまた!

 

Written by かず

 

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