相互依存で成り立つ社会【『繁栄を読んで』】
こんにちは、かず(@kazu_1247)です。
今日は、マット・リドレー著の『繁栄(上)』の1章を読んだアウトプットです。
- 作者: マット・リドレー,Matt Ridley,柴田 裕之,大田 直子,鍛原 多惠子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/10/22
- メディア: 単行本
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この本は、ザッカーバーグのおすすめ書の一つなので読んでいるところです。
私たちは、ルイ14世よりも多くの人を意のままにしている
あなたの「ため」に働いている大勢の人の一人一人もまた、同じように単調な仕事をしており、それぞれが一つのものを生み出している。それが「仕事(ジョブ)」と言う言葉の意味するところ、つまりあなたが労働時間を注ぎ込む、単純化された単一的生産だ。
それは、4988人ががりで準備していました。彼は豊かでした。ほかの人々の労働を消費しているからです。
では、僕たちはどうでしょうか。
スーパーに行けば、40以上もの食品があるし、街にはたくさんのレストランがあります。
チケットを買えば、電車でも飛行機でも移動できます。近くのドラッグストアに行けば、いくつもの種類の薬が手に入ります。
著者が伝えたいことは、「僕たちは、4988人以上の召使いよりも多くの人を意のままできている」ということです。
彼らはみな、それとは知らずに自分のために働いてるのです。これが、相互依存だということです。
出費と引き換えに、彼らは労働や知識を、まさに欲しい時に与えてくれます。ルイ14世と同じかそれ以上、豊かなのかもしれません。
一つのものを生産し、多くのものを消費する私たち
複数の仕事で稼いでいる人でさえ、二つか三つの兼業がせいぜいだ。だが、彼らもそれぞれ、何百、何千と言うものを消費する。これが現代生活の特徴であり、高い生活水準の定義そのものでもある。多様な消費と単純化された生産。一つのものを作り、多くのものを使う。それとは対照的に、自給自足の農家、あるいはそこで働いてる自給自足の小作農や、その先駆けである狩猟採集民は、多様な生産と単純な消費を特徴とする。自分の食料、衣服、娯楽など、彼らは一つのものだけではなく、多数のものを生産する。
狩猟採集民族と僕たちを「生産と消費」について考えると、対照的だということがわかります。
著者は自給自足イコール貧困だといいます。
つまり、自分の必要とするサービスを買えるだけの値段で自分の時間を売れなければ貧しく、必要とするサービスだけでなく望むサービスまで手に入る余裕があれば豊かだといえます。
相互依存
これまでずっと、繁栄や成長は、自給自足から相互依存への移行と同義語だった。それは家族を、骨が折れて時間がかかる多様な生産の単位から、専門家した生産の爆発的増加によってまかなわれる楽で早くて多様な消費の単位へと変えることなのだ。
専門家によって知識が積み重ねられ、そのおかげで私たち一人一人が生産するものが減り、多くの種類のものを消費できようになりました。
これが、人間の歴史の中心をなす物語だと著者は言います。
幸福について
豊かな人は貧しい人よりも幸せで、豊かな国の人の方が貧しい国の人よりも幸せであり、人は豊かになるにつれて幸せになる。
お金以外の条件が同じであれば、たしかにお金があるほうが幸せに感じると思います。お金は結局のところ、価値の保存であるし、それは他者との信頼の証だといえます。
ただ、その指標よりも、「自分が選択できる自由度」のほうが幸せの度合いに影響してくるのではないでしょうか。
ちなみに、人間にはかなり安定した幸福の水準があって、有頂天になってもひどく落ち込んでも、やがてその水準に戻ることが、心理学の研究から分かっているといいます。
百万年に及ぶ自然淘汰のおかげで、人間の本質は、足ることを知ることよりも、子供を育てて成功を収めさせるという野心を抱くように形作られているそうです。
人間はありがたみを感じるのではなく、欲望を持つようにプログラムされていると著者はいいます。
今日はここで終わりにします。
それではまた。
Written by かず